ファースト写真集「幻灯」を発売した髙石あかりを独占インタビュー！「写真を撮っている時間よりも移動時間の方が長かったかもしれないです(笑)」

2024年3月16日

ファースト写真集「幻灯」を発売した俳優の髙石あかり。その発売記念記者会見が3月15日に行われましたが、その後、B.L.T.web独占でインタビュー！
大変だったエピソードや現場の様子など撮影の裏側をより深く伺いました！！

──今回の写真集を手がけたスタッフ陣は、髙石さんが初めて「blt graph.vol.82」に登場した時と同じ顔ぶれでした。よく知るみなさんと一緒に写真集を制作できると聞いた時は、どう思われましたか？
「自分が一緒につくりたいなと思っていた方々がそろったことが、まず奇跡だなと思いました。そもそも、日にちが合うか合わないかも分からないじゃないですか。でも、切望していたみなさんがそろったので、絶対いいものになるんだろうなっていう確信がありました。前々からご一緒させてもらっていますし、初めての海外で４日間ぐらいではありましたけど、ずっと一緒にメイクやスタイリングをしてくださっている方たちと行けたのは心強かったですね」。

──４日間で衣装13ポーズというのは確かにハードですが、フィッティングではもっと多くの衣装を合わせたのではないかと。
「はい、スタイリストの金田(健志)さんがものすごい数の衣装を用意してくださって、もう本当にたくさん……覚えていないくらいの数をフィッティングしました。(スタッフに)どのくらいでしたっけ？　……300パターンぐらい⁉　ご用意していただいたみたいです」。

──その中から厳選した衣装たちであった、と。では、「幻」というテーマもしくはコンセプトのもと、何となくのストーリーを撮影に行く前から定めていた感じだったんでしょうか？
「この『幻灯』という作品は、『こういうカットを撮りに行こう』といった感じよりも、通り道でポッと出てきたものを、瞬発的に撮っていくようなところもあって。〝責任〟っていう文字を背景にしたカットも私は好きなんですけど、あれも通り道で『何か〝責任〟っていう文字があるよ！』って見つけて、ちょうど私も20歳になって、『これからは責任が大事だよね』──みたいな流れから、撮ることになったんです。それからゴルフ場での撮影も、その場で決まって。着替えに行く場所の近くにゴルフ場があったので、『撮っちゃおう！』みたいなノリでした。いわゆる王道じゃないことをしよう、みたいな。ピンクのドレスを着ていた時、花いっぱいの場所があったんですけど、そこでは撮らずに〝責任〟の文字の前では撮るっていう(笑)。そういう意味でも、攻めたファースト写真集になるなと思っていましたけど、できあがってみたら、イメージしていた以上に尖った写真集になっていました」。

「髙石あかりファースト写真集　幻灯」（東京ニュース通信社刊）撮影／横山マサト

──全体像としては、ちょっとロードムービーっぽい雰囲気もありますよね。
「確かにめちゃめちゃ移動していて、写真を撮っている時間よりも移動時間の方が長かったかもしれないです(笑)」。

──現地の方が生活している住空間でも撮ったりしているんですよね？
「そうなんです。普通にいつも生活されているお部屋におじゃまさせていただいて。でも、『いいよ、いいよ！』って、ここでも歓迎してくださって……人のあたたかさに触れました」。

「髙石あかりファースト写真集　幻灯」（東京ニュース通信社刊）撮影／横山マサト

──お芝居でいうと即興劇とかエチュードっぽい感じだった、と。
「そうですね、エチュードですよね。わりと今までの作品撮りなどでは、いわゆる決めた写真が多かったんですけど、『幻灯』では自分の素みたいなものを出しても良かったので、そこは写真集ならではだなと思いました。私が普通に買い物をしている写真も一番最後のページ（※奥付＝スタッフクレジットが書いてあるラストのページ）で使われていますし、眠っているカットも本当に熟睡しちゃっていますし(笑)。サングラスを買っているところも撮ってもらったり、普通だったら使われそうにないカットも存分に使ってもらっているので、そういうチョイスもすごくいいなと思いました」。

──信号待ちしているたくさんのバイクの前で撮っているカットも印象的ですね。
「私もそのカットが好きで、これも『今、撮れそうだから撮ろう！』って、横山（マサト＝カメラ）さんのひらめきで。ちょうどあった衣装を手に取って街へ繰り出している、みたいな感じで撮りました。そんな風に、『今、いけるね！』って瞬発的に撮っていったカットの連続が、ストーリー的になっていったという感じなのかなって」。

──ということは、ラストの海辺のカットに向かってカットを重ねていく、といった感じだったと。
「そうですね。途中までは夜のカットが多くて、偏っちゃうから昼間のカットももっと足そうっていう話になって。そうやって現地でもアイデアを出しながら、素敵な写真たちが生まれました」。

「髙石あかりファースト写真集　幻灯」（東京ニュース通信社刊）撮影／横山マサト

──ちなみに、『幻灯』の中の髙石さんは、まさしく素の髙石あかりなんですか？　それとも、少し素とは違う人格の髙石あかりなんですか？
「別人格の髙石あかりと普段の私をミックスした自分がいる一冊なのかなと思います。その『幻』っていうところで、普段のお芝居でいろいろな役を演じている私のことも知ってもらいたいですし、それこそ180度違うようなキャラクターも演じていきたいっていう気持ちも込めて『幻』というコンセプトにしてもいるんですけど、そういう一冊になったんじゃないかなと思います」。

──それこそ〝責任〟をバックにしたカットの髪型とか、いつもの髙石さんとは雰囲気が違っていて。
「わりと普段はピタッとしたヘアスタイルが多いので、フワッとさせた髪型は珍しいかもしれないですね。ロケバスの中でのメイクだったので、環境として大変な中、住本（彩＝ヘアメイク）さんに最強＆素敵にしていただきました」。

──本当、最強に素敵な仕上がりだと思います。ちなみに、『ベイビーわるきゅーれ』の阪元裕吾監督や伊澤彩織さんといったお仕事でよくご一緒する方々は、『幻灯』を見ているんでしょうか⁉
「どうなんでしょう⁉　そういう話をしていないので……。お仕事でご一緒していて、『ほしいです』と言っていただいた方には届けに行きましたけど、自分から『読んでください』と持っていくのも照れくさいので──。でも、今度阪元監督にお会いしたら『買ってくれました⁉』って聞いてみようと思います(笑)」。

──『ベイビーわるきゅーれ３』公開タイミングの舞台挨拶あたりで（笑）。
「そのタイミングで(笑)。でも……本当に、こんなにたくさんの方に手に取っていただけるとは思っていなかったので、本当にありがたいですね。今回のイベントも、実はドキドキしていたんです。自分１人でのイベントが初めてだったので、本当に来てくださるのかなっていう心配もあったんですけど、追加分もすべて完売したとのことで……なんか夢みたいです。自分のことじゃないみたいなんですけど、素直に嬉しいです」。

──応援してくださっている方々と面と向かってお話するのは、貴重な機会ですよね。
「はい、もう……ただただ感謝の気持ちしかないです。お１人で何冊もたくさん買ってくださった方もいらっしゃったり、最近、私のことを知ってくださって買ってくださった方もいらっしゃって──。そうやって応援してくださっているみなさんがいるからこそ私も今ここに立てているので、ただただ純粋な気持ちで『ありがとうございます』という言葉を、みなさんにたくさん言えたらいいなと思います」。

──では、イベントには来ることができなかった髙石さんのファンの方々、『幻灯』を読んでいる方々へのメッセージを最後にお願いします。
「まず、『幻灯』を手に取っていただいて、本当にありがとうございます。このファースト写真集を出せるということは思ってもいませんでしたが、それだけにお話をいただいた時は本当に嬉しくて。それが昨年のことだったので、やっとやっと皆さんに見てもらえていることが嬉しいですし、皆さんのおかげだと思っているので、よりお仕事の方でも頑張って、また次に何かの機会へとつながるように頑張りたいと思います！」。

今回のインタビューを通して、撮影の現場の様子を想像しながら、ファースト写真集「幻灯」を楽しんでいただけると嬉しいです。
記者会見の完全リポートはこちらから！

取材・文＝平田真人

●PROFILE
髙石あかり(たかいしあかり)
2002年12月19日生まれ。宮崎県出身。射手座。
「わたしの幸せな結婚」(’23)、ドラマ「わたしの一番最悪なともだち」(’23)などの作品に出演。昨年、第15回TAMA映画賞の最優秀新進女優賞を受賞。今秋公開予定の映画「ベイビーわるきゅーれ」シリーズの第3弾に出演するほか、現在配信中のNetflix映画『パレード』や8月9日(金)公開の映画「新米記者トロッ子私がやらねば誰がやる！」に出演。

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