【こちら月刊PAM編集部‼】vol.07 船井美玖 BIRTHDAY LIVE 2024「あの日の記憶」

 月刊PAMのメンバー・船井美玖の生誕を祝う「船井美玖 BIRTHDAY LIVE 2024 あの日の記憶」が、誕生日当日の4月27日、東京・下北沢MOSAiCで開催された。

 開演の少し前に会場のMOSAiCに入ると、誕生日という特別な日らしく、1Fエントランスで船井美玖のBIRTHDAY photo exhibitionが行われている。壁一面に飾られた写真の数々を、熱心に見つめるファンたち。有志による花輪が飾られているのも、生誕ライブならではだ。

 開演時刻を少し過ぎ、B1FのフロアにSEが鳴り響く。ステージ袖から静かに姿を現す、船井美玖と宇都宮未来。ライブは、デビュー時から歌い続ける「息をする旅」で幕を開ける。疾走感のあるメロディを歌う2人の声が少しずつ熱をはらみ、焦燥感を駆り立てるようなサビで一気にスパークする。満員のフロアにはコールやハンドクラップが飛び交い、早くも空気が“できあがっている”印象だ。そのまま、おやすみホログラムのカバー「Drifter」、ヤマモトショウが手がけた人気ポップチューン「くゆりゆく」、最新シングルの1曲「春の夜に月と泳ぐ」を立て続けにパフォーマンスしていく2人。フロアの熱気は、上昇の一途を辿る。

 4曲をパフォーマンスすると、この日最初のMCに。MCの冒頭、ファンから「船井ちゃん、おめでとう!」の声が挙がる。船井は、母親に「生んでくれてありがとう!」という連絡をしたことなどを話すと、いったんステージから去り、宇都宮が1人でトークを展開する。宇都宮は、かつて2人が所属していたザ・コインロッカーズ時代に、船井が17歳、自分が15歳で初めて出会ったこと、今は幼なじみと一緒に活動している感覚だということ、ご飯もサウナも旅行も、24時間365日と言っていいぐらい2人で一緒にいることなどを話した。その後、船井からのリクエストだと告げて、PAMの音楽プロデューサーであるオガワコウイチのアコースティックギターをバックに、ハナレグミの「家族の風景」をしっとりと歌い上げた。

 宇都宮が歌い終えると、生誕衣装に着替えた船井がステージに戻ってくる。温かい拍手で迎えるファン。続けて披露されたのは、宇都宮のピアノ伴奏で船井が歌う赤い公園のカバー「pray」だった。この瞬間のために猛練習してきたという宇都宮だったが、緊張のためか曲の途中で演奏がストップ。「何回でもやろう!」という船井に促され、2度目の「pray」が演奏され始めるが、またしても……しかし、めげずに3度目の正直でついに完奏できるかと思いきや、今度は船井が「今、どこ歌ってんだっけ?」と苦笑しながら、歌唱を止める。船井は「また最初からは無理!」と、2サビから再スタート。今度こそ船井も宇都宮もしっかりとやりきり、ファンから大きな拍手が起こった。

 その後、ライブの後半は船井のソロコーナーからスタートした。披露されたのは、「とても大切な曲です」と紹介した「スピカ」(きのこ帝国)、「中学時代によく聴いていた」という「Inner blue」(パソコン音楽クラブ)、そして「ママとのドライブでずっと聴いてた」と語った「JOY」(YUKI)のカバー3曲。生誕ライブではこうしたカバー企画がよくあるが、通常のライブでは知れない本人の音楽の趣味が分かって、ファン以外にも興味深いのではないだろうか。

 船井がソロコーナーを終えると、これまでの歩みを振り返る映像が流れる。映像終了後、再び2人がステージに登場。そこから、月刊PAMのスタッフ、さらには同じ事務所の頓知気さきな、fishbowlの大白桃子、そして宇都宮からのお祝い動画が流れ、バースデーケーキがステージに運ばれると、ファン一同からの「船井ちゃん、おめでとう!」の声が再びフロアに響いた。

 会場全体での記念撮影と感謝の気持ちを船井らしいユーモアを交えて伝えたMCを挟み、ライブはラストスパートに突入する。最後に披露されたのは、「colors」と「スマイルスマイルスマイル」、そして「ニューロマンサー」の3曲だ。「colors」と「ニューロマンサー」はおやすみホログラムのカバーだが、これまで何度も何度も歌ってきただけに、ファンはまるでPAMのオリジナル曲に対するように熱いリアクションをする。そしてPAMの2人は、カバーであれオリジナルであれ、歌に思いを込め、気持ちがしっかりと入ったパフォーマンスを見せる。そんなファンとPAMの信頼関係が結実した、充実の本編フィナーレだった。

 本編終了後、すぐに「美玖ちゃん」コールが起こる。その熱に応えた2人は、「Plan」(おやすみホログラム)をエモーショナルにパフォーマンス。こうして船井美玖は23歳の誕生日を温かく祝福され、この日のライブは幕を閉じた。

 7月6日(土)には宇都宮未来の生誕ライブがこの日と同じ下北沢MOSAiCで、8月11日(日)にはデビュー1周年ライブが東京・渋谷eggmanで開催される。月刊PAMとして2回目の夏は、もうすぐだ。

文/大久保和則 写真/篠田直人

◯月刊PAM X /Instagram/YouTube

船井美玖(XInstagram)と宇都宮未来(X/Instagram)によるガールズユニット。編集部をコンセプトに2023年7月デビュー。圧倒的な歌唱力を武器としたパフォーマンスに定評がある。

7/6(土)、宇都宮未来生誕祭を下北沢MOSAiCにて開催予定。

8/11(日)、 1周年ワンマンライブをShibuya eggmanにて開催予定。

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