2010年6月、エイベックスから初の試みとなるアイドル専門レーベル「iDOL Street」が設立され、12人の女の子がSUPER☆GiRLSとしてデビューした。僕が彼女たちと出会ったのは、それから約1年後、2011年7〜8月に開催された「汐留AX 7日間フルバトル公演」。僕の目に映った彼女たちは、AKB48ともまた質の違う、とにかく“王道アイドル”だった。結成してからまだ1年ということもあり、歌やダンスなどのパフォーマンスはまだまだ発展途上なのを感じられたが、それ以上に印象的だったのは、アイドルとしてのキラキラ感とフレッシュ感だった。それは汗なのか、はたまた照明のせいなのかは定かではないが、とにかくステージで光り輝いて見える12人の女の子が、そこにはいた。その後、今にいたるまでの約5年間ずっと、SUPER☆GiRLS含むiDOL Streetと関わり続け、彼女たちの歩む道を追い続けることになる。
彼女たちの魅力を語る上で外せないのは、やはり先にも述べた“王道アイドル感”である。それは年月を重ねてもまったく色褪せることなく、結成から6年が経とうとしている今、ほとんど完成された“王道アイドル”の域にまでたどり着いていた。彼女たちが王道たる要因の1つは、楽曲にある。「がんばって青春」に始まり、「MAX!乙女心」や「女子力パラダイス」、「プリプリ♥SUMMERキッス」、「花道!!ア〜ンビシャス」、「イッチャって♪ヤッチャって♪」など、とにかくシングルの表題となる楽曲は、いわゆるアイドルポップスに寄せた非常に聞き心地の良いメロディーと、キャッチーなサビが特徴であり、それこそが“THEアイドルソング”として、彼女たちの楽曲を成立させているのだ。
また、“王道アイドル感”たる要因の2つ目として挙げられるのは、彼女たちがダンスをフォーメーションダンスとして見せているところにもある。もちろん、個々の技術を活かして曲中に数人のダンスパートを設けたりする楽曲もあるが、他のアイドルと比べても、圧倒的にフォーメーションを組んでメンバーが踊り、またそのフォーメーションが1曲の中でもめまぐるしく変わり続ける。よくよく見て見ると、こんなに複雑なフォーメーションチェンジを何度も繰り返しているのかと思える瞬間もあるほどだ。いわゆる、1人ずつのダンスのスキルを見せるというよりも、全体の動きとして見せるダンスが、“アイドル”を見たくてライブに来るファンのニーズにマッチしている。
そしてこれは言わずもがな、3つ目の要因として挙げられるのは、彼女たちの出で立ちとグループ性。変にバラエティーにより過ぎた企画を行ったりすることがない。あくまで、アイドルである彼女たちを、誰が見ても“アイドル”として見えるようにしているのである。
“王道アイドル感”以外のもう1つのSUPER☆GiRLSの魅力は、ストーリー性である。元々のコンセプトとしてあったのが、ファンと一緒に作り上げていくアイドルで、彼女たちが成長していく様を一緒に見届けるという部分である。その最たる例が、2014年2月に初代リーダーだった八坂沙織が卒業し、新たに渡邉幸愛、浅川梨奈、内村莉彩が加入したタイミングだ。ただ八坂が卒業するだけではなく、このタイミングで3人を新加入させ、さらにはグループとして第二章に突入と銘打つことで、より一層ストーリー性が増したのである。もちろん、「今までのスパガとは違うグループになってしまう」という意見を目にすることもあったが、新たな展開を期待するファンが大多数を占めたのも事実だ。
そんなSUPER☆GiRLSも、6月25日のiDOL Streetカーニバルで勝田梨乃と荒井玲良が卒業し、第三章へと突入していく。この先また新たなストーリー展開を見せてくれるであろう彼女たちに、期待が高まるばかりである。
●PROFILE
SUPER☆GiRLS(すーぱーがーるず)
「SUPER☆GiRLS 生誕6周年イベント ~スパガプロデュース~」(6/12(日)新宿BLAZE)を開催。また、「SUPER☆GiRLS Live Tour 2016 ~SUPER★CASTLE 華麗なる11人のプリンセスたち~」、「iDOL Street Carnival 2016 6th Anniversary ~RE:Я|LOAD~」(6/25(土)TOKYO DOME CITY HALL)を同日開催。その他詳細はSUPER☆GiRLS公式HPをチェック!
http://supergirls.jp/
B.L.T.7月号はこちら!
http://blt.zasshi.tv/list/201607.html
過去のiDOL Street版はこちら!
http://blt.zasshi.tv/idolst/
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