CANDY TUNEツアーファイナル直前短期集中連載!!　インタビュー企画【きゃんちゅーのCan’t stop！　君に夢TUNE！〜結成1周年記念　豊洲PITまでの道〜】小川奈々子編

2024年4月22日

’23年3月に、アソビシステムのアイドルプロジェクト「KAWAII LAB.」から誕生した7人組アイドルグループ・CANDY TUNEの短期集中企画が「B.L.T.web」にてスタート！　現在、デビュー1周年を記念して、グループ初の全国ツアー「CANDY TUNE 1st ANNIVERSARY TOUR 2024」を開催中。さらに、4／27(土)に行われるツアーファイナルは、単独公演としてはグループ史上最大規模の会場となる東京・豊洲PITで開催される。同事務所の先輩グループであるFRUITS ZIPPERも1周年を豊洲PITで迎えており、順風満帆のきゃんちゅーかと思いきや……彼女たちの焦りや葛藤、それでもアイドルであるという熱い想いを赤裸々に語ってもらう。

──初の全国ツアー「CANDY TUNE 1st ANNIVERSARY TOUR 2024 -TUNE UP IN TO US-」のファイナル公演となる東京・豊洲PIT（４月27日開催）でのライブが近付いています。グループ史上最大規模となる会場です。

「ちょっと、焦りが……(笑）。ホントに大きな会場じゃないですか。去年の３月にデビューして、10月にZepp Shinjukuで１stワンマンライブをしたんですけど、その時も気持ち的にはめっちゃギリギリだったんです。直前までいろんなことを準備していたからどうしようどうしようってなっていたし、チケットも完売させられるかなって焦っていたんですけど、今も同じような感じになっています(笑)」

──半年前のそのZepp Shinjukuの時に、サプライズでツアーの開催とファイナル公演が豊洲PITであることが発表されたんでしたね。

「『え!?』ってびっくりしたのを覚えています。事務所の先輩のFRUITS ZIPPERさんがデビュー１周年で立ったのが豊洲PITで、私たちもそれと同じ時期に同じステージを用意してもらったってことになるんですよ。FRUITS ZIPPERさんがどんどん大きくなっていく姿、私たちと同じ時期に豊洲PITを満員にした姿を一番身近で見ていたので、『え、私たちに同じことできる!?』ってすごく考えちゃうんです。だから、楽しみな反面、すごく焦っています……」

──チケットがまだ完売してないそうですね（※４月22日現在）。

「そうなんです。名古屋、福岡、大阪とこれまでのツアーに来てくれた方たちには豊洲PITへの思いは、ステージ上でも話しているので伝わっていると思うんです。でも、それ以外の人たち、きゃんちゅーのライブを見に来たことがない人に、どうやったら豊洲PITのライブに行きたいって思ってもらえるんだろうって、すごく毎日、葛藤しています。SNSの投稿をたくさんするとか、対バンライブできゃんちゅーのことを知ってもらうとか、日々やれることのほかに何ができるんだろうって」

──これですこれ、この記事です。

「あははははは。確かにそうですね！」。

──どうしても先輩であるFRUITS ZIPPERと自分たちを比較してしまいます？

「そうですね。ライバル心とかではなくて、私たちもああいうになりたいっていう憧れとか、ASOBISYSTEMを、アイドル界を一緒に盛り上げていきたいっていう思いから、意識している部分はあります。ふるっぱーさんは豊洲PITのチケットを完売するタイミングも早かったんですよ……。きゃんちゅーのみんなで見に行ったんですけど、客席がもうホントにぎゅうぎゅうで、隙間がないくらい人がいて。あの景色を見ているからこそ、私たちも同じことを成し遂げたいってすごく思います」

──１年前、デビュー１周年のFRUITS ZIPPERが豊洲PITを満員にしているライブをどんな思いで見ていたんですか？

「私、豊洲PITの前から、それこそきゃんちゅーのメンバーとして確定する前から、ふるっぱーさんのライブを何回も見に行っていたんです。短期間で何回も見に行っているのに、毎回、歌もダンスもすごくスキルアップしているのが分かったし、デビュー１周年で豊洲PITのステージに立つ頃にはもうホントすごいことになっていて（笑）。私はふるっぱーさんの松本かれんちゃんと櫻井優衣ちゃんと仲川瑠夏ちゃんとは一緒にご飯に行ったりする仲いいお友達でもあるんです。それこそ実は、かれんちゃんの紹介でASOBISYSTEMに所属することにもなったんですよ。それくらい身近な存在なんですけど、ホントにもう豊洲PITぐらいから、なんだろう、もう画面の人というか、芸能人を見ている気持ちになっちゃって。裏で普通に一緒に話しているのが不思議になっちゃうぐらい、遠くに行ってしまったような感じがありました。うわ、背中でかっ！　みたいな(笑)」

──でも、ここまで来る間に初の全国ツアーで名古屋、福岡、大阪と回ってきて、自信がついたり、成長を感じられたりした部分もあるんじゃないですか？

「私はダンスより歌のほうが苦手意識があるんですけど、このツアーを通して歌への責任感が強くなった気がします。毎ライブ、その日のライブ映像を終演後にスタッフさんが送ってくださるんですけど、それを見ていると、メンバーが順番に歌っているところで、私だけ声が小さいなとか、私だけダンスがズレているなとかが分かるんですよ。だから、きゃんちゅーが大きくなっていくためにも、私ががんばらなきゃなって思えるようになって」

──責任感が芽生えたとともに、スキル的にも成長できましたか？

「歌を最近がんばっているとか何も言ってないのに、ファンの方に『歌、上手くなったよね』って言ってもらえることが増えたんですよ。ファンの方に気付いてもらえるぐらい、私も成長できたんだなと思ってうれしかったです。でも、そう言ってもらえたんだからこそ、もっとがんばらないととも思いました。それもこれも全部、やっぱりFRUITS ZIPPERさんの影響が大きいですね。ふるっぱーさんはパフォーマンスレベルが高いっていうのが、愛される理由の１つだと思うんです。同じ事務所の後輩として注目される機会も多いし、きゃんちゅーにはきゃんちゅーの“らしさ”があるだろうから、堂々と『ふるっぱーさんの妹グループです！』って言えるように、歌も含めて、まだまだがんばらないとです！」

──FRUITS ZIPPERとは違うCANDY TUNEらしさとは？

「なんだろうな……ギャルっぽさ(笑)。青春っぽい感じとか、元気っぽい感じとかかなぁ。あと、メンバーの仲の良さ。ライブのMC中はもちろん、パフォーマンス中でも、本当に仲いいのが見て分かるってよく言われるんです。実際、やばいくらい、めちゃめちゃ仲いいんです」

──最近、私たちって仲いいなぁと思った瞬間ってありますか？

「それは毎日あるんですよ。例えば、私たちってバイバイする時、絶対に『愛してるよ』って言い合うんです。『愛してるよ。気を付けて帰ってね〜』とかって。あと、お仕事で毎日のように会うから、家族よりも長い時間一緒にいるのに、ちょっと離れている間も『見て！　ママとご飯なう』とかって今していることを写真で送り合ったりしているんです。うちら仲良すぎてかわいいなって思います(笑）」

──バイバイする時に「愛してる」って言うようになったきっかけは？

「何きっかけだろう……。ちょっと覚えてないんですけど、いつの間にかみんなが言うようになっていました。なかなか『愛してるよ』なんて普通はバイバイする時に言わないじゃないですか。でも、『愛してるって何？』みたいな感じでおかしいと思う子がいないんです(笑）。みんな普通に受け止めちゃう。それに普段から『大好き』とか『かわいいよ』とか愛情表現の言葉を、お互いで素直に言い合っていて、ほかのグループさんの仲がいいとはまたちょっと違う気がしますね(笑）」

──昨年３月14日に東京・渋谷にあるSpotify O-EASTで行われたデビューライブから１年。振り返ると、どんな１年でしたか？

「人生で１番濃い１年でした。濃くて早い１年でした、……うん。私、学校とか習い事とかアルバイトとか全部中途半端に終わっていたことが多くて。今までの人生で『自分、よくがんばった』って自分で思えたことがなかったんです。でも、今、CANDY TUNEの活動をしていて、人生で一番がんばっているかもって思うんです。１年しか活動していないから、がんばっているとかって言うのはまだ早いけど、この１年で自分自身がめっちゃ変わった気がしているんです」

──自分自身の何がどう変わったのでしょう？

「諦めなくなった。私の唯一の自慢というか、特技がフィギュアスケートなんです。小学１年生から中学３年生まで９年間続けていたんですけど、最終的には、自分で納得できるところまで行く前に辞めちゃったんです。当時もがんばってはいたんですけど、フィギュアスケートに限らず、ほかのことでも、ここまで行こうとかはっきりとした目標を立てずに、目の前のことをやっていただけな気がしていて。意志も弱くて続けられなかったんです。でも今は、１人じゃなくてグループで活動しているのも大きいと思うんですけど、デビュー１年で豊洲PITを成功させようとか小さな目標から大きな目標までいっぱいあって、それに向けてがんばろうって思えるから、毎日、生活する目的ができて、今、人生で一番充実しています」

──フィギュアスケートを９年間も続けていたのはすごいことだと思います。でも、自分の中では納得が行かない部分がある？

「はい、ホントは辞めたくなかったんです。でも、志望していた公立高校の受験に失敗しちゃって、お金のかかる私立に行かないといけなくなって、経済的にフィギュアスケートと両立することが難しくなってしまったんです。だから、目指していた高校も、がんばっていたフィギュアスケートも、どっちも失っちゃったというか、諦めないといけなくなって……」

──現実をすぐ受け入れて諦められたんですか？

「いやもう高校２年生くらいまでずっと引きずっていましたし、毎日泣いていました。フィギュアスケートは人生の半分やってきたことだし、部活とかせずに学生生活を捨ててやってきたことだから、それがなくなってしまって、自分には何も残ってないってなっちゃって。それから、自分がやりたいこととか、これならがんばれるってことがずっとなくて、今やっとそれがCANDY TUNEで見つけられたっていう感じなんです。だから、“第２の人生”って呼んでいます(笑）」

──これまでにそんな歩みあったんですね。であれば、このアイドル活動、CANDY TUNEの活動は本当に大事な時間というか、出会いというか。

「そうです。だから、諦められない」

写真＝Junya.JP
取材・文＝小畠良一

4／27(土)「CANDY TUNE 1st ANNIVERSARY TOUR 2024」＠豊洲PIT
チケットはこちら

♡CANDY TUNE

‘23年3月に、アソビシステムのアイドルプロジェクト「KAWAII LAB.」から誕生した7人組アイドルグループ。メンバーは、村川緋杏、桐原美月、福山梨乃、小川奈々子、南なつ、宮野静、立花琴未の7人。グループ名には、フレーバーも形もさまざまな「CANDY」のように、好きなものも性格も違う個性豊かなメンバーが集まり、彼女たちのポップな「TUNE（旋律）」を奏でていって欲しいという想いが込められている。

◆CANDY TUNEオフィシャルサイト