
今は、朝の7時52分。
気付けば外は明るくなっていて、それまでつけていたテーブルライトの明かりを消すと、窓から暖かい日の光が差し込み、すりガラス越しでも外気の空気が感じられるよう。
上着を羽織り、インスタントコーヒーに湯を注いで、ベランダに出ると、生まれも育ちも関東地方の私には見慣れた冬の青空が広がっていた。
ふと見下ろすと、ランドセルを背負った小学生がテクテクと登校中。
毎日朝早くに起きて、偉いなぁ。
今の小学生はノートへの記入が減った分、タブレット端末での授業が増え、ランドセルはその小さな体に見合わずずっしりと重たいらしい。
私が小学生の頃は、パソコンの授業はあったにせよ、ノートパソコンなんてものは身近ではなかった。
薄らと記憶にあるのは、幼馴染がアメーバピグをやっているのを横目で見させてもらっていたくらい。
教材のほとんどを学校の引き出しやロッカーに詰め込んでいて、すっからかんの鞄だったにも関わらず、のんびり昼前に登校していた気がする。
実はこの連載は今日の2稿目。
この前に書いていた1稿目は、自分の恥ずかしい厄介な性格から始まり、元を辿って、記憶の中にある、小学生の頃の人生初の転機から、当時の生活やその中で感じていたことを書いていました。
ですが、ある程度書いて行った時、これは、まだ、外に出せるタイミングではないなと思い、一旦そのまま保存だけしておくことにしました。
子供の記憶は割といい加減で曖昧だったりするけれど、大人が気にも留めないような、油断したところを見逃さず記憶に刻んでいることもある。
いい事も、悪い事も。幾つになってもその棘がぬけないこともある。
大人になってそのことを当時の大人に話してみたら、自分の記憶にある印象よりもカラッとした、大したことない出来事だったと判明して、拍子抜けする事もあるけれど。
たとえ大人にとってはそうだったとしても、子供にとっては耳まで熱くなるような大事件だったりする。
「あの時私はこう感じてたんだよ!」という答え合わせをしたい気持ちが無いではないが、黙っていた方がいい事もある。知らぬが仏。
今となっては、当時の大人達の心情も少しくらい想像がつき、あの時わからなかったものの正体だって分かる。
言葉を覚えて、その正体に、感情に、名前をつけることもできる。
この稿の前に書いていた文章は、割と客観的に書いていたつもりだけど、もっと何かを成し遂げてからにしようと思う。
子供の頃から本の虫だった私は、自分の感情に似た言葉や知らない世界の物語を渇望していたのかもしれない。
当時の原体験を思い返し、言葉にしていくことで、はたとそのことに気づかされました。
ほとんど勉強をしてこなかった私は、とても無知で、そのコンプレックスから隙あれば本を読み漁り、肥やしにしてきました。
それでもこんな駄文を恥ずかしげもなく綴っているのですから、全くどうなっているだ!と自分にがっかりするばかりですが…。
あれになろうこれになろうと、欲をかかず、
できるだけ、どの場所に行っても、誰の前でも、変わらない私でいられるようになりたいです。
人から借りた言葉じゃなくて、ちゃんと自分の言葉を喋れるように。
年の瀬の頭の早朝に、寝ぼけた頭で、これだけは改めてここに書いておこうと。
最近体の不調をよく耳にします。交通事故なども12月は多発するみたい。皆様お身体にだけはお気をつけて。
私も毎日漢方と気合いで、頑張ります。


(高尾山に紅葉狩りに行きました)
p.s
先日、出演させて頂いているAEON トップバリュさんのTVCM「間違いないやつオープンバック丸鶏」「「グリーンアイオーガニックワインシリーズ」が公開されました。

テレビで見つけてもらえたら嬉しいです。
是非、今年の年末に、美味しいチキンと、美味しいワインを。
【今月の一冊】

葵うたの aoi utano
’99・7・4埼玉県出身。蟹座。B型。俳優・タレント。ドラマ「ガールガンレディ」、「パリピ孔明」、「三人夫婦」、「さっちゃん、僕は。」などの作品に出演。さらに、アニメ「Artiswitch」では主人公の声優を担当。公開中の映画「僕の中に咲く花火」で水石朱里役で出演。また、主演の星野可子役を演じた長編映画「タイムマシンガール」が全国各地で順次公開中。さらに、カバヤ食品の「しゃりinグミ」WEBCMに出演中。