かすみ草とステラのメンバー・もえなすこと渡辺萌菜がB.L.T.webで連載中。その名も、「もえなす偶像研究室!」。研究室長のもえなすが気になったBeautiful Ladyに、直接気になったことや知りたいことをインタビューする企画です。さらに、カメラを得意とするもえなすがそのBeautiful Ladyを綺麗に可愛く撮り下ろします!
もえなすが研究する5人目のBeautiful Ladyは、春の東名阪ツアーを控える、虹のコンキスタドールの的場華鈴!

渡辺:今日は、2年前に行った対談(web連載「もえなすと、ふたりごと」)もあるので、聞き出していくという感じよりも、普段通りの会話みたいな感じで進めた方が面白いのかなって思ってます。
的場:対談したの、’23年の3月19日だと思う。
渡辺:おー!ちょうど2年前!やば!スゴ! その後、新大久保でまた会ったよね。
的場:そう!ご飯食べに行った。でも対談から一年後くらいかな?
2人:(笑)
渡辺:一年おき位にいつも話してるんだよね。うれしすぎる!
的場:変わったね~、2年で。
渡辺:2年で変わった?
的場:え、変わったよね。いろいろと。
渡辺:じゃ、始める? もう(レコーダー)回ってるのか(笑)。これももう冒頭だ! 変わったよね、2年で。
的場:前回、私がもえなすと対談したときの記事を見たら虹のコンキスタドール予科生って書いてあって。あの時って全てにおいて苦労していた時というか。
渡辺:え、そうなの?
的場:「終わりだ、終わり!」みたいにちょっと思っていたときも結構あったから、もえなすちゃんとの対談で、本質に気付けた気がする。「自分ってこんな人間なんだ!」って、ちょっと思い出せたというか。あれから、あの対談から半年? くらいの時に昇格して、今もメンバーとして活動続けているんだけど。
渡辺:あのインタビューから何か変化とかあった?
的場:多分、奥底のマインドは変わってないんだけど、グループとの向き合い方は変わった気がする。もうちょっとライトになった? というか。
渡辺:気負いすぎずに?
的場:そう! 自分の妄想だろってくらい物事を深く考えすぎちゃう節があって……。その妄想を勝手に決めつけちゃって苦しくなるみたいなことが結構あったなーって気付けたんだけど。今は、本当に事実だけを見てその時の良い方に舵を切るってことが自分の中で出来るようになってきたのかなって思う。
渡辺:多分まとちゃんも私も、自分たちにとってのライトな考えが一般的なの人の普通の考えだから、事実だけと向き合うってことが、結構難しいのかなと。
的場:さっき自分が話したことが出来るようになっているかはちょっと分からないんだけど、今の時代を生き抜いていく上で、前みたいなマインドも大事だと思うし、そういう子がグループに1人はいた方がいいと思う、ただ、そればっかりの子だと潰れるなって。
渡辺:絶対に!
的場:自分の意図とは違う方向には行かないように考えてる。めっちゃ抽象的でごめん!
渡辺:めっちゃ伝わる。勝手にそう見えてるだけかもしれないけど、まとちゃんがライブしてる姿を見学したり、映像を見ている時に、楽しそうにしてて。だから何か変化があったのかなぁって勝手に思っていたから。
的場:そうだね、その通りで、後先をめちゃくちゃ考えて全ての発言や行動をしてたんだけど、ちょっと悲しい話だけどさ、女子のアイドルって寿命短いじゃん? 自分で年齢出してるしさ。「私は年齢じゃない!」みたいな意見もあるかもしれないけど、虹コンって、長く続いていくグループだと思ってるから、いつか年齢が理由で自分も終わりが来ると思ってるのね。だから、今が一番若いというのを胸に(笑)置いてやってるんだよね。虹コンでは、今、いろんなコンセプトの曲をやってて、最近すっごいブリブリの……ライブを。
渡辺:かわいい!
的場:ふりっふりのハートだらけの衣装とかあって、「いけるかなぁ!?」って思ってるんだけど、今できる全力のブリブリを。
2人:(笑)
渡辺:全然いける! どう考えてもいける!
的場:いやいやいやいや! ちょっとなぁ〜、周りがね、令和っぽい子ばっかりだから……。でも、大丈夫かな? と思いつつ、そういうのも楽しんでいこうと思っているよ。こんなこと言うのもなんだけど、以前対談した頃の2年前までの私だったら、TikTokの曲なんて……とか、フリフリの曲は違うんじゃないの? とか正直思っちゃって、斜に構えながらその曲をやっていたと思うんだけど、それじゃつまんないよな〜っていうのを思ってしまって。発信する側が自信を持ってないとダメだなぁってめちゃくちゃ思ったから、今は全ての事柄を楽しむようにやっていることはあるかも?
渡辺:カッコイイ……。
的場:カッコよくない!(笑)。全てを斜に構えて見た後の話だから。
渡辺:私には想像できないくらいそのグループのいろんな変遷を味わってきて長くいたからこそ、グループにこうあってほしいとか、こうあるべきものだ、変わらないで欲しいみたいな物ってあるじゃん?
的場:あるある!
渡辺:だからそれを持ちつつも、でも「変化していくよね?」みたいに割り切っていくことってすごい、心の余裕がないとできない気がしていて……。
的場:難しかったの、最初は。めっちゃ難しくて、どう受け入れていこうって考え方に最初なったりも正直していたんだよね。最近本当に初期の初期からずっとやってきて虹コンの柱だった3人が、同時に卒業したり。そのタイミングで、ファンの方がこれまでの虹コンメンバーの経歴をまとめた画像を作ってて、見てみたら、元虹コンメンバーって呼べる人が40人くらいいたの。
渡辺:すごい!
的場:予科生で終わっちゃった子も含めて、虹のコンキスタドールのメンバーと言える子がめちゃくちゃいるの。お披露目だけ会って、いなくなっちゃった子もいたりするから、どこまでカウントしていいか分からないんだけど、それだけの変化を約11年くらい? でしてきた中で、まずグループが続いていること自体、この時代にすごいことだし、なんだかんだ主要メンバーが辞めていったときに散々オワコンだとか言われたりしたけどやっぱりちゃんと続いてるし、その時々のいい虹コンっていうのが続いているというのを考えたら心配しなくてもいいのかなって気持ちになれた。だから、3人が卒業して一気にちょっと違うコンセプトにグループがなってることもまた新しい虹コンが見れるいい機会なんじゃないかなっていう方向にもっていけた。いっぱい考えたんだけどね(笑)。
渡辺:絶対考えてるよね!
的場:そうそう、でもずっと虹コンを見てきたからといって、せっかくやるのに自分が潰すのは違うなって思ったし、ノリノリなアイドルの方が見てて楽しいだろうなーって。自分推しの人のことを考えたときにそれを思ったから、受け入れるのには時間かかったけど、虹コンが変化しすぎた結果こういう考えになれたのは、めちゃくちゃ感謝かもしれない。
渡辺:そういう風に考えられるのすごい!……。

的場:それで言うと、前回の@JAMEXPOのストロベリーステージにかすテラさんが登場した時、拝見させてもらったんだけど、本当に感動して。
渡辺:なんで!?
的場:なんでだろう? よく虹コンって、あの頃に戻ってほしい! って言われることがあるの。その“あの頃”がきっとあったのよ。
渡辺:どういうこと!?
的場:なんていうんだろう……。あの頃に戻って欲しいって一番言われるのが、虹コンが初めてZeppでワンマンした時。その日に「武道館目指します!」って宣言したり結構デッカイ節目になったのがその虹コン5周年で、その時にあったのが、ファンの方がアイドルを見るときの熱さだったり、ちょっと現実とは少し離れたところにあるスポコンアニメ感。
渡辺:「登ってくぞ!!」みたいな?
的場:そうそう、ああいう感じが見ている方は面白かったりするじゃん? それをかすテラさんにすごく感じた、勝手にね。でもその中に、なすちゃんたちがどっしり構えている冷静さがあって、めっちゃくちゃバランスいい! って思ったの。それで、ラストのアウトロで捌けたじゃん?
渡辺:あ、捌けた!
的場:すっごい覚えてるんだけど、普通って曲が終わって一列に並んで「以上〜」って挨拶して終わるじゃん。でも、アウトロで語りながら捌けていった時、「うわー!」って思って。綺麗なライブだったんだけど、綺麗だけじゃないものもあって。アイドルにとっては、初々しさってめちゃくちゃ武器じゃない? だから、そういう完璧すぎるライブをするっていうのも大事なんだろうけど、この時の気持ちが先に来てるライブ?っていうのもあったりすると人の胸を打つんだなって感じて……。かつあの時は、かすテラさんが新体制になったばっかりだったじゃん? だから、めっちゃ綺麗なんだけど、泥臭さみたいなのがあったりして。あれを見て自分たちの初心を思い出すっていうのも実はあったりしたんだよ!
渡辺:うれしい~!
的場:めっちゃ、いいライブだったよ。あのライブ。
渡辺:ありがとうございます。その泥臭さというか、這い上がっていく期間って最初しかなかったり、何か目指すものがあるからそういう感じを出せるけど、年々重ねていくにつれて目標を掲げ続けることが難しくなっていくから……。
的場:なるほど!
渡辺:かといって、それを見せ方として作った目標にはしたくない。
的場:そう!!!そうなの! それ、それ、それ、それ!
渡辺:私たちもその目標をいま作り続けるのが難しいって直面している気がするから、「分かる~」って思っていて。
的場:今自分も超悩んでいて……。武道館を一度やらせてもらって、その後また武道館やりたいって話したライブもあったの。ただ、言ってしまうと叶わなかった時の怖さとか、メンバーが変わっていくグループだからその目標を言ったときにいたメンバー、いなかったメンバー、言ったときはいたのに叶った時にはいなくなったメンバーがいるわけだし、加入時期の違うメンバー間の気持ちを合わせていくのも難しいじゃん?
渡辺:難しい!
的場:多分、かすテラさんも一期生と二期生で目標を合わせることが難しかったりすると思うんだけど、その大きな目標って会場の規模が主じゃん? だからそれじゃない目標をひとつ作れたらいいのかなって思ってるんだ。でも今まで会場で目標を考えてきたから、やっぱり一番目に見えてしまう…。…
渡辺:そう! 難しいんだよね……。
的場:内面的なことを言ってもフワフワしちゃうしなぁと思いながら考えるんだけど、一人一人の目標も違うし、かといって誰かを置いていく目標も嫌だし。「これ!」っていう目標ををつくった方がいいんだろうけど、作った時に難しさを感じることもあるだろうからどうしたらいいんでしょうね。
2人:(笑)
渡辺:ほんとに。
的場:答えが出ない。
渡辺:出ない! 出ない!
的場:諦めてるわけでは全くないんだけど、でかい目標は、グループが続いていくっていうこと。自分がいるいないに関わらずなくなってほしくない! なくなって欲しくないっていうのは持続可能な(笑)目標。SDGsみたいな。
渡辺:SDGs(笑)
的場:なんだろう、目標というか、あったらいいなってすごい思うんだよなぁ。
渡辺:大きな目標はなくとも逆にその目標を作ることも目標であって。考えずとも目標が生まれるっていう段階じゃないフェーズに来てるからこそ、グループが続くこととか、まとちゃん自身の、まとちゃんが思うファンの人が求めてくれたり楽しんでくれる場所をつくり続けるみたいなのが大事な目標だなって思う。
的場:それがあっての会場だもんね!
渡辺:そうだよね、素敵だよ。

的場:平成を生きてきたアイドルなので、なにかしら目標を作りたいなって思っちゃうけどね、目標があるからこそ、アイドルの自分が生まれるというか、どうしてもグループのことを考えた先の自分しかなくって。自分単体のことは、昔よりは考えられるようになったけど、やっぱり普通よりは多分考えられなくって……。だからこその悩みなんだろうけど、でも活動が楽しいと思えているからまだ救いがある(笑)。なすちゃん的にはさ、今回卒業を決めたじゃん? 決め手はなんだったの?
渡辺:決め手は、自分が「プツっ」と糸が切れたように体調とかも含めて全てが崩れちゃったタイミングがあったこと。それを戻して活動していこうとも考えたんだけど、そこの戻していくことの難しさを考えた時に、自分がグループの雰囲気を作っていく人だから、自分の動き方によってグループの雰囲気が変わってしまったりするし。自分がみんなに助けてもらう側になっちゃうと、自分が守りたいグループの雰囲気が変わっちゃう本末転倒みたいなことはすごいあって。そろそろグループに最大限力になれる自分でいるには、この立ち位置じゃないかもなっていうのを考え始めて、元々は将来裏方になりたいって気持ちが強かったから、体調と向き合っている時にそっち側にまわった方がグループの力になれるんじゃないかって思って、残りグループでやっておきたかったことや、メンバーのためにしておきたかったこと、自分のためにしたかったことをとにかく書き出して、これはもう出来る見通しがあるって思って、「今だ!」って。
的場:うわぁー。なるほどね。
渡辺:しかも、ちょうど決めたちょっと後くらいにまとちゃんに会って。
的場:ごはん行ったよね(笑)
渡辺:それで、自分のその一度「プツっ」と切れちゃった糸を戻す難しさも感じたし、だからこそ戻したいという気持ちもなおさら出てきたんだけど、だからこそ逆にやり切って、今なのかな結局って、思ったりした。
的場:一度「プツっ」と切れたことがあるもの同士!
渡辺:そう!
的場:そうだね! やっぱなすちゃんもさ、グループ主体で考えるタイプじゃない?「自分が~!」っていうよりか、グループ的にこうしたいっていうの考えるタイプだからさ。卒業するって聞いたときは本当にビックリしたんだけど、切れた糸を戻すのは難しいっていうのはよく2人で話してたよね。分かるよって気持ちもありつつ、なすちゃんの後悔のないようにして欲しいなって思ってたんだけど。私もよく考えたことすごいあったから、自分がこっち側に立ってしまったらグループが違う感じになるみたいなのが分かるの。私は辞めてからまた入ったりしてグループをかき乱した側になってしまったから、今楽しい方に行けてると思っていて。だから、その2,3年前の自分を考えると今のなすちゃんが同じすぎて。
渡辺:同じ道を(笑)。
的場:だから、なすちゃんも戻ってくるかもね(笑)。
渡辺:戻ってきちゃうかなぁ(笑)。
的場:かすテラさんって研究生あるの?
渡辺:ないない!
的場:初の研究生(笑)。
渡辺:けど何かしらの形で関わり続けたいなぁとは思うの!
的場:それは本当にそうであって欲しいと思う。
渡辺:本当に、わたしたちタイプって自分のためにもグループ主体でいないと自分を嫌いになっちゃうから。
的場:そうなんだよ! 嫌いになっちゃうんだよ、そんな自分は嫌だ! って。
渡辺:ほんとにそう!
的場:わかる、めっちゃわかる。
渡辺:けど、卒業までにいろんな波があったから、メンバーを振り回すわけじゃん?「いいよ~!」って言ってくれても、そういうことがあったから吹っ切れた気がして。だから改めて、今の立ち位置で活躍するまとちゃんがすごいなって思うし。
的場:いや、すごくないよ!
渡辺:すごいよ!
的場:今回なすちゃんの話を聞いてすごく反省したんだけど、卒業前にしっかりやりたいことを書き出して、今ちょっと吹っ切れてるよね!
渡辺:うん。
的場:それをちゃんと卒業前に出来ているのがすごいなって思って。自分は、卒業して戻ってきてからそのフェーズに入ったの。だから、私の順番は逆だったなぁと思ったんだけど。ちゃんと今後もグループに関わりたいっていう意思があって、裏方に回るっていうことを決めてるというのは、えらいなぁという気持ち。
渡辺:まとちゃんに2年前にインタビューして、その後も色々アドバイスを聞けてたからかも。情報があったから自分も向き合った方がいいなみたいに思えたことが大きい気がするし、まとちゃん自身も虹コンに戻ってきたことで、感謝してたりよかったって思ってる人もたくさんいると思う。そういう過程があったからこそ、今に至っているはずだから、どっちも正解! って思う。
的場:確かにね、確かに。どっちも正解だね(笑)。そりゃあそうだ。

渡辺:これからまたツアーが始まるよね?
的場:そう! 今週、この対談をしてる日(3/13)に匂わせ(笑)をして、次の日にミュージックビデオの公開で新メンバーを発表するのね! 今、めちゃくちゃ新体制にワクワクできてる自分がいて。実は昔、新体制超苦手だったの。発表するときにどう思われるんだろうとかすっごい考えてたんだけど。今は、なんだか根拠のない自信がすごくあって、大丈夫でしょ! 楽しいでしょ! っていう自信が何故かすごくあるので、早く見てもらいたいなっていう気持ちでいられてる自分に驚いてる!
渡辺:この記事を見たファンの方も「えー!」って思ってそう。
的場:びっくりすると思う。
渡辺:まとちゃんにとっての新体制は、どんな感じなの?
的場:そうだなぁ。結構虹コンっぽい子が入ってきたなって思っていて。もう即戦力の、ダンスも歌もすごく上手な子が入ってきたり、川端優ちゃんっていう今最年少の17歳の子よりも年下の子が入ってきたり。
渡辺:えーびっくり!
的場:そう! 入ってくるんだよ! 自分より8個下の子が入ってきたり、あとはそこにいるだけでメンバーがくすくすしちゃうような?
渡辺:何それ!(笑)
的場:ちょっと変わった雰囲気の子が入ってきたりとか、虹コンらしいっていろんな概念があると思うんだけど、3人が入ったことで雰囲気が良くなって、もともといたメンバーがすごく頑張ろうっていう気持ちになってるから、全く新しく変わろうとしている感じはあるよ。
渡辺:すごい。ワクワクだ!
的場:本当にワクワクが大きい! 新メンの3人もめっちゃ頑張ってくれていて。スタートダッシュを思いっきり切ろうっていう感じで!
渡辺:ダー!って。
的場:そうそう。っていう感じで今練習をしているから、それでワクワクできてるのかも。
渡辺:自分もスイッチ入るよね。やるぞ! ってなると。
的場:スイッチ入るってのはあるね。だからこそ、今後のことはめっちゃ考えるんだけど、まずは今を頑張るぞっていうことしか、最近は考えてないのかもしれないね。どうしよう、ずっと抽象的な話ばっかりで……。
渡辺:全然大丈夫だよ! でも本当にこの記事を見ている人はワクワクすると思う。これからに向けて、まとちゃんがそうやっているんだって思うだけでうれしい気持ちになる人がいっぱいいるんだろうなって思うし。
的場:確かに! 自分、まだしばらくやめなそうじゃん? 絶対(笑)。
渡辺:まだしばらく(笑)。
的場:そんな雰囲気を出してるから、多分そう。個人的な目標は、お局にならないっていうのだけ。
渡辺:なにそれ(笑)。
的場:変化世代が全然違うとグループも変化していくじゃない? みんな若いし、年齢的にも上から2番目になったのね。だから、これまでの伝統を守りつつも、守りすぎないっていうところに行きたいなって思っていて。やろうとしてる新しいことを、ここは虹コンっぽくないからやらないようにしよう! っていうのは絶対言わないようにしたいって思っていて。会社の伝統を良いところだけ抽出して守っていく上司みたいになりたいから(笑)。
渡辺:めっちゃ良い上司! ほしい(笑)。
的場:グチグチ言うお局にだけはならないようにしようって今めっちゃ思ってる。
渡辺:神様だ!
的場:いやいや(笑)。
渡辺:太陽だ!
的場:風通しの良い社会を! 環境を!(笑)。
渡辺:でも絶対そういう感じがグループの雰囲気になるんだろうなって思う。
的場:そうだね。もしかしたら今やりたい雰囲気はそうなのかもしれない。

渡辺:1個聞きたいことがあるんだけど、かすテラもいろんな3期生が入って変化していく中で、どういうあり方でメンバーが前に進んで行ったり、らしさを持っていけば良いのかということがきっとかすテラメンバーたちにとって課題なんだろうなって思っていて。私は、どういう心持ちでいれば良いでしょうか? まとちゃん先生!
的場:そうだなあ。後から入ってきたかすテラのメンバーさんって、かすテラさんのこと好きで入ってきたメンバーさんなのかな?
渡辺:すごく多い!
的場:それだったらね、何も考えなくても大丈夫! 虹コンも、もともと虹コンのファンでしたとか、好きでアイドルをやってましたとかいうメンバーが結構いるからこそ、そのメンバー自身とはまったく違う系統だったとしても今までの虹コンの感じをやりたがってくれるっていうのがひとつあるのに自分はすごく救われてるなって。だけど、何か変化を起こさないと交代していくだけだから、心持ちとしては、自分本位だったり自己中にならないように。例えば、今回、先輩がいなくなっちゃうわけじゃん? たまに聞いたことある話として聞いてほしいんだけど、先輩がいなくなって自分が指揮を執る方の立場になった時に、なっちゃう人がいるんですよ(笑)。私がこういうふうにしたいグループなので、こうしちゃいます!みたいなのをしちゃう人がどうしてもいて。これもしょうがないんだけど。
渡辺:しょうがない! アイドルだし。
的場:アイドルだし、自分の表現したいものが明確にある人こそ上に上がっていくものだから仕方がないんだけど、結局は協調性だなって思ってて。何か目標があるとか、やる気がありますっていうのも大事なんだけど、グループとしてやっていく上では、結局人間関係が一番大事だなって思う。
渡辺:うん。表れるし。
的場:ライブの雰囲気にめっちゃ、出るんだよね。
渡辺:出る出る!
的場:こんなこと言ったら怒られるかもしれないけど、仲良くなさそうなグループさんの噂って聞くじゃない? そこのグループさんのライブに行くと分かるんだよね。
渡辺:わかる!
的場:多分ファンの方も気づく人は気づくんじゃないかな。見ていて面白いグループとかって、結局メンバー同士が楽しそうに絡んでるなぁとかそんな感じ。軍隊みたいに揃っているっていうのも勿論いいんだけど、その合間に見える隙に萌えるよね?
渡辺:うん。分かる!
的場:そうそう。結局、平成の時代に売れたアイドルさんも、今の時代に売れてるアイドルさんも、そういういろんなジャンルの中にあるメンバー同士の感じがいいとか、みんな修学旅行みたいに遠征するんだとか、そういうのが見てる方はワクワクするというかドキドキするというか……。仲悪そうだな〜って思いながら見るライブって面白くないなって、最近すごい思うんだよね。結局はそこだなって、最近プロデューサーのもふくさんとも話してました。
渡辺:ん-! 大事。
的場:かすテラさんはわりかし和気藹々としてるイメージがあるんだけど、誰かが怪獣みたいになってしまうと、それだけで一気にガタガタって崩れていっちゃうから、素敵な人間関係を築くっていうのが本当に一番基盤なんじゃないかなって最近すごく思うなぁ! この人見てると笑えるから、この人がやったことに対してみんなでノリよく応えてみよう! とかっていうふうになったりするんだよね。最近の具体的な話があるんだけど、うちのメンバーの大和明桜っていうメンバーがいて。
渡辺:最高に面白い(笑)。
的場:面白い人いるじゃん? 変な人いるじゃん?
渡辺:本当に面白い!
的場:あおちゃんが、今すごく先輩の立場になるわけよ。私の次に入ってきたメンバーになるから。私は一回辞めてるから1期生と11期生っていう立場を持っているんだけど。あおちゃんは2期生だから今は本当にもう先輩の立場。例えば、普段ちょっとムスッとしてる人がいてさ、メンバーにこういうふうに歌ったらいいよとかアドバイスをするのって、どうしてもちょっとピリつくじゃん? でもあおちゃんは普段の感じで白目むいたりとか、「アー」ってしたりとか。勿論メンバーと仲良いっていうのもあるんだけど、このメンバーはこういう感じで歌ったらもっといいのにって思ってることを、最近あおちゃんはメンバーにちょっと面白おかしく伝え始めたのよ。で、今“あおちゃん先生”って呼ばれてるんだけど。
渡辺:すごい(笑)。
的場:ボイトレの先生って言われてるんだけど、楽屋でメンバーにここはもっと気持ちを強く! っていきなり指導を始めたの(笑)。
渡辺:めっちゃ面白いじゃん(笑)。
的場:メンバーみんなで“ワイワイガヤガヤ先生”だ! とか言うとあおちゃんも笑いながらそれに応えていて、確かにめっちゃ良くなるのよ。あおちゃんってオタクだからさ、こういうふうに歌ってくれたらもっと気持ちが乗っかるのにみたいに思ってるみたいで。それをきちんと伝えてくれるようになったのね。でもあおちゃんは、「自分はできないんですけどね」って、実際全然声裏返っちゃったりしちゃって、「先生ー!」みたいなノリが今グループで生まれてるのね!
渡辺:絶対に楽しい!
的場:誰かが何か言わないといけないタイミングって絶対に出てくるから、そういう時に備えて普段の感じを楽しくしておくというところに、あおちゃんの性格とか雰囲気が活きてくるんだなって思う。私が言ったら、怖いまでいかないかもしれないけど、ちょっと身構えて、はい!って言っちゃう雰囲気にちょっとなっちゃう気が正直するんだけど……。
渡辺:良くもあり……。
的場:そうそう。だから「ピリッ」と少しさせなきゃいけないっていうときは、私が言ったりするのが大事なんだろうけど、普段この子の歌い方があるとは思うんだけど、「ちょっといいづらいけど……」みたいな時にはそういうメンバーが言ってくれたりすると、雰囲気すごく良いな!って思ったりとか感じる。
渡辺:超良い話!
的場:やっぱり普段の感じは大切にするべきなんだなってめっちゃ思ったんだよね。
渡辺:そういう雰囲気だと、「聞きたい!」「やってみたい!」って思う。
的場:そうそう。「反抗したい」っていう気持ちがそもそもなくなるっていうか。怒られてるわけでもないし、注意ってわけでもないし、「優しくこうしたらいいんじゃない」?って言われてるわけでもないし。
渡辺:楽しい中の一つみたいな?
的場:そうそう。少しお遊びみたいな、そういうくだりみたいな環境でどんどん良くなっていくっていうのが最近すごくいいなって思ったんだよね。結局は、人間関係、性格、協調性とかそういうところなのかなって思ったかな。
渡辺:確かに。そうですね!
的場:その先に言いやすさとかがある気がする。
渡辺:士気も上がるし!
的場:そうだね!
渡辺:かすテラメンバーに伝えたい!
的場:伝えたいの? 何て伝えたらいいんだろうね、これってね(笑)。
渡辺:もうこの記事読んで!って伝えようかな(笑)。
的場:そうだね。
渡辺:かすテラも、学校のクラスみたいなところがあるし、かと言ってメンバーが増えたり変わったりってなったタイミングって、どんな人でも自分の殻にこもろうって選択肢が出る気がして、「そこは変わらずオープンでいいんだよ!」ってなっていったらいいなって今すごい思った。
的場:確かに、そうだね。言葉を選びつつも。
渡辺:そうだね。大事だ。
的場:結局、雰囲気なんだよなぁ。
渡辺:うん。このグループはめっちゃ伸びてるなぁ、めっちゃ素敵だなって思って裏側で会うと、本当に雰囲気が良かったりすることが多いよね?
的場:良いよね。メンバー同士、すっごい話してるなとか、裏見ててもやっぱり思うよね。
渡辺:分かる!
的場:分かるよね。
渡辺:そんなまとちゃんが新体制に向けても、あまり考えすぎずにいられてる中で、これからこうしたいなとか、楽しみなことってありますか?
的場:そうだなあ、楽しみなこと。ちょっと変な言い方かもしれないけど、見返すのが楽しみだなって。
渡辺:んーどういう意味?
的場:見返すっていうのは、新体制に対してやっぱ色々言ってくる人はいるし、あと、ちょっとでも不安に思っていた自分を見返すって意味。
渡辺:なるほど!
的場:すごく楽しみというか。勝手に自分にとっての敵をつくってしまうあんま良くないタイプなんだけど、「どうだ!新体制だ!」って見せた時のみんなが「おー、虹コンの新体制も悪くないじゃん」って、本当は心ではめっちゃ良いって思ってるのに、言っちゃう感じ(笑)。
渡辺:ファンの方、かわいい(笑)。
的場:その雰囲気になることがすごく楽しみというか。何て言うんだろうなぁ。言葉が悪くなってしまうかもしれないけど、「もう虹コンは終わりだ!」みたいなことを言ってる人たちを見返したい! っていうのもある。あと、“売れる”という概念がそもそもなんなのか自分でも分からないっていうのは最近すごく感じていて。
渡辺:確かに!
的場:テレビ番組に出られるようになることが“売れる”なのか、めちゃくちゃ集客してるアイドルさんとかもいる時代に、虹コンなりの正解を見つけていくっていうのがひとつ考えなきゃいけないところだなって思ってる。TikTokでバズったら“売れる”なのか、再生数があるから“売れる”なのかとかって違うじゃん?
渡辺:難しいよね。
的場:今いろんな“売れる”という基準がある中で、着地はしなくても虹コンがどこに属していくのかっていうのがすごく楽しみだなって思うから。
渡辺:可能性無限大だ!
的場:そうだね。実は、1年目みたいな気持ちにいるかも。
渡辺:えー!
的場:絶対にそんなことはないんだけど、全てが新しいみたいな気持ちでいられてるから。フレッシュに! いや、フレッシュにはなれないなぁ(笑)。
渡辺:いや、肌ツヤ10代。
的場:肌ツヤ10代?(笑)。肌だけは強いの(笑)。そうだね、そんな気持ち! ごめん、何の質問だったっけ?(笑)
渡辺:もう答えになっているし、前回の時は模索していきたいみたいな要素が強かったと思うんだけど、根拠がなくても、根拠があったとしても、どっちの意味でも、ワクワクだったり、楽しもうみたいな自信というか、可能性がある今お話できているのが、うれしい!って思いました。
的場:うれしいな! 超うれしいな!
渡辺:私も楽しみです!
的場:どうにかなると勝手に思ってる所があるから、どうにかしたいっていう感じで。
渡辺:それはきっといろんなことを乗り越えてきたまとちゃんだからこそ言えることだと思います。
的場:それもすべて雰囲気の良さに通じてるのかもしれないね。この気持ちになれるのは。
渡辺:かっこいい!
的場:(笑)
渡辺:ありがとうございます。
的場:やばい、私全然答えみたいなこと何も言ってないよね。
渡辺:言ってる! めっちゃ面白い! めっちゃ楽しい! さすがすぎる。
的場:いやいや。あっけらかんとしてるかなぁっていうのはすごく感じた。
渡辺:そんなことない!
的場:本当? 考えてないわけではないんだけどね。
渡辺:芯があります。
的場:芯があるかなあ?(笑)
渡辺:ちゃんと芯があります!
撮影:渡辺萌菜 インタビュー:渡辺萌菜