【こちら月刊PAM編集部‼︎】vol.08 Finger Runs×PAM

2023年2月にプレデビューし、同年7月に本格デビューを果たした雑誌が大好きな船井美玖宇都宮未来の2人=月刊PAMが、あらゆる「編集」をコンセプトに、定期ライブのゲストとのトークなどに挑戦する本連載。第8回は、ビッグビートをベースにした変幻自在の音楽性でライブハウスをダンスフロアに変える5人組・Finger Runsをゲストに迎え、PAMの2人がインタビュー! (※Finger Runsの鹿目あきは体調不良のためライブを欠席したため、この取材にも不参加。同じくFinger Runsの朝倉みずほは、スケジュールの都合により本取材には不参加)記事後半には、2マンライブのレポートも!

宇都宮「2ヵ月ぐらい前かな? 新宿MARSで4組ぐらいが出演するライブイベントだったと思うんですけど、初めてフィンズさんを観させていただいて。初めて観たけどびっくりするほど良くて、いつまでも観ていられるって感覚のライブが久々で、船井と一緒にずっと踊りまくっていました」

船井「自分たちの出番が終わっていたから、何も情報がないままフルでライブを見させてもらいました。楽屋での様子はギャルだったのに、『こんなに踊ってる人たち見たことない!』って。歌もすごいし、PAMにないものを全部持っている方たちだなって思いました」

小笠原唯「うれしい! PAMさんのことは、もともと知ってたんですよ。頓知気(さきな)さんのSNSを見て、そこから調べたりもして。ライブイベントで共演したら、猫カフェに行った話とか、楽屋の2人の会話が楽しくて(笑)」

船井「私たち、おっきい声で話すからね(笑)。聞かれてもいい話ばっかりだけど(笑)」

中谷美月「PAMのお2人はとにかく歌声が良くて、やさしい声なのに芯がある。『letters』とか大好きで、ダウンロードしていっぱい聴いています。もっと一緒にライブがしたいとずっと思っていたので、今回のツーマンライブはすごくうれしいです!」

兎月こむぎ「お2人とも歌がすごくお上手だと思うし、自分たちは5人でアイドルやってるじゃないですか。だから、2人組のアイドルさんは2人だけで成立させられるのがすごいと思うんですよ。あと、初めて見た時に妖精みたいだなって思いました!」

宇都宮「ありがとうございます(笑)。では、ここからは私たち月刊PAMからフィンズのみなさんにいろいろ質問していければと思うんですけど、もともと唯ちゃんが違うグループで活動してたのは知ってるんですよ。でも、どういう成り行きでフィンズになったのかは、あまり詳しく分かってなくて」

小笠原「もともと私がいた同じ事務所の別のグループ(NILKLY)が解散して、私が事務所に残って新しいグループで活動することになってできたのが、Finger Runsです。鹿目は、解散したグループの新メンバーに決まってたんですけど、このグループに入りたいって言ってくれて。で、2人(兎月と中谷)はMIGMA SHELTER(同じ事務所に所属する8人組アイドルグループ)ともう1つの新グループの合同オーディションに参加して、選ばれたメンバー。もう1人の朝倉みずほちゃんは、もともとBELLRING少女ハート(’14年に結成され、カルト的人気を誇った伝説のアイドルグループ)のオリジナルメンバーで同じ事務所に所属していて、いったん事務所を離れた時期もあったんですけど、Finger Runsの結成を機に事務所に戻ってきてくれて、メンバーになりました」

宇都宮「なるほど。よく分かりました!」

船井「私からの質問なんですけど、どうしてあんなに踊れるんですか?」

小笠原「なんか、脚がみぞおちから生えていて、手もみぞおちから生えていると思って踊ってます!」

船井「かっこいー! すごーい!」

宇都宮「私も意識してみます!」

小笠原「スポンジみたいなメンバーが多いから、ほかのメンバーや共演したほかのアイドルグループさんからすごい吸収するので、どんどんみんなが踊れるようになっている感じがします」

宇都宮「確かに、フィンズさんってダンスもそれ以外も、見るたびに良くなるんですよ。どこまで上に行くんだろうって思います」

兎月「そんなこと言っていただいて本当に恐縮なんですけど、このグループの中では全然踊れないほうなんですよ、私」

宇都宮「えーっ! 信じられない!」

船井「ダンスでコラボしたいぐらいなのに!」

兎月「ダンスの先生から、ちゃんと怒られるので(笑)。自分の中ではダンスが踊れる自覚はないけど、もし良く見えるんだとしたら、5人の熱量の中で踊っているからこそ、よく見えるのかもしれないです」

中谷「私はバレエを長いことやっていて、ダンスを習っていたこともあるんですけど、今やっているダンスとは全然違って。だから、自分も精一杯踊っているという感じで、ライブの動画を見て課題を見つけて、フラフラしてたら体幹を鍛えなきゃダメだなって、1ヵ月の自分のテーマを決めてトレーニングします。今は、1日12分プランクしていますね」

宇都宮「次の質問は、皆さんのファッションについて。私、5人それぞれ個性が違うみなさんの私服のファッションセンスが大好きで。私なんて、ダル着でライブに来てるのに(笑)。でも、フィンズさんの私服はめっちゃオシャレでかわいくて!」

船井「今日も、全員めっちゃオシャレだよね!」

小笠原「みんなファッションが好きだし、一緒に買いに行ったり、似合いそうな服をあげたりもします」

船井「みんなで一緒に買い物に行くんですか?」

小笠原「集まる時は、全員で集まることが多いです。みんなで公園に行ったりもするし、ワンマン前でレッスンが過酷な時は、終わった後に誰かの家に集まってピザを頼んで食べたり(笑)」

船井「仲良し最高!」

兎月「ちゃんと仲良くなるまで、しっかり時間をかけたんですよ」

小笠原「泣きながら話し合いをしたりとかね(笑)。仲が悪い時期はなかったけど、お互いに距離があったり、ちょっとでもすれ違いがあったと思ったら、みんなで話し合い。この前は、みずほちゃんがいっぱいしゃべってくれて」

兎月「みんなのことが大好きだから、絶対に誰にも辞めてほしくないって。うれしかった」

中谷「みずほちゃん、下向いて泣いてた」

小笠原「みずほちゃん以外も、ステージに出る4分前ぐらいまで泣いてて、顔ボロボロでライブしたもんね(笑)」

中谷「PAMの2人の仲はどんな感じですか? 仲がいいからこそ2人で活動できていると思うんですけど、2人だけだから難しいところもあるのかもなって思って」

宇都宮「うちら、バカみたいに仲がいいんですよね」

船井「休みの日も2人で回転寿司を食べに行ったり、家も徒歩5分なんだけど帰るのがめんどくさくて未来ちゃんちに連泊しちゃう(笑)。だから、下着とかも未来ちゃんちにいっぱいある(笑)」

宇都宮「私が洗濯してます(笑)」

船井「困るのが、ライブが終わった後も一緒にご飯を食べるし、休みの日も一緒だから……」

宇都宮「友だちができなくなりました (笑)」

船井「だから、友だちになりたい人を呼んで、友だちになるための定期ライブでもあるんです(笑)」

宇都宮「公私混同(笑)」

船井「フィンズの皆さんは、友だち多そう。でも、私もLINEの友だちは増えてきた気が最近する! 今、76人!」

宇都宮「私、108人!」

小笠原「191人です」

宇都宮「多い多い!」

兎月「私、50人です。LINEでつながるのは自分が本当に好きな人、ちゃんと関わっていきたいと思う人だけでいいと思うから、絞っちゃうんですよね」

中谷「私は……478人です (笑)」

船井「すごい!」

宇都宮「私の4倍以上で、船井の6倍以上(笑)」

中谷「これは理由があって、今の活動をする前に野球場でビールの売り子をしてて、同じ会社で働いている売り子さんが130人もいたんですよ。その人たちともLINEを交換したりしていたので」

船井「それを差し引いたとしても……」

宇都宮「この5人の中で断トツ!」

小笠原「変に顔が広いんですよ。1回か2回しか対バンしてなくて、明らかに系統も違うアイドルグループのメンバーとライブで一緒になると、『久しぶりー!』って明るく挨拶してて(笑)」

船井「ギャルマインドだ(笑)」

中谷「ギャルだけど、人見知りでもあるんですよ。プライベートの友だちはけっこうギャルで、みんな爪長いみたいな感じだけど(笑)」

船井「ギャルは、根がいいですからね」

中谷「そう! みんなめっちゃいい奴! 絶対に人を裏切らないですから!」

宇都宮「なんか、ちゃんと友だちになりたいですね!」

船井「どっか行きたい! めっちゃフッ軽です!」

宇都宮「私たち、本当にフッ軽ですよ(笑)」

中谷「じゃあ、私たち5人とPAMの2人でジョイポリスとか(笑)」

宇都宮「それ、いいね(笑)」

船井「普通に楽しそう!」

宇都宮「では、最後に今後のFinger Runsについて、今思っていることを教えてください」

小笠原「どんどん引き出しを増やして、もっといろんなFinger Runsを皆さんにお届けできるようにしていきたいです!」

兎月「この5人のFinger Runsが好きだという人を増やしていければいいと思うんですけど、それ以外は5人で活動できれば何でもいいです。メンバー同士のわだかまりもなく、健康で、ご飯を食べて、寝て起きて、また会えて、ライブを観に来てくれる人がいる。それって当たり前じゃない、普通じゃない、奇跡みたいなものなんだって気持ちを忘れずにやっていけたら、私は幸せです」

中谷「私は……お客さんを1人でも多く掴んで、売れたいです!」

船井「私たちが言うのもおこがましいけど、フィンズさんには売れてほしい!」

宇都宮「だって、すごくいいからね! 私も、フィンズさんにもっと売れてほしい! いや、フィンズさんは絶対に売れます!」

目次

5/24開催「月刊PAM5月号」(東京・下北沢MOSAiC)ライブレポート

 5月24日に、東京・下北沢MOSAiCで開催された「月刊PAM5月号」。ライブは、恒例のミニトークからスタートし、PAMの2人がゲストのFinger Runsを呼び込む。ライブ前の座談会にはスケジュールの都合で出席できなかったが、ミニトークには朝倉みずほも参加。フィンズの4人とPAMの2人でトークはスタート。お互いの印象や、フィンズの兎月が新宿MARZでのライブの際に宇都宮にネックレスをつけてあげたこと、あるライブイベントで小笠原が船井にケータイの充電器を貸したことなど、これまでの思い出を和気あいあいと語り合った。

 

 ミニトーク後はほっこりとしたムードに包まれていた会場だったが、フィンズのライブが幕を開けるとムードが一変する。轟音かつ重低音のビートが鳴り始めると、一瞬でフロアのファンたちのスイッチが入る。1曲目は、今年リリースされた初アルバム「Finger Runs」に収録されている「SPICE」だ。フロアでは一気にヒートアップしたファンたちが熱いコールを返している。2曲目は、不穏なエレクトロサウンドがシリアスなムードを煽る「絶頂VENUS」、続いて「NY?NY?」とアルバム曲を続けて披露。フロアの熱が上昇の一途をたどる中、スリリングなサウンドの中で歌唱力も光る「Storm Rider」でさらにギアを上げ、最後は「Butterfly」と宇都宮が「一番好き」と語る「√G」を畳み掛けて熱気に満ち満ちたライブを締めくくった。それにしても、完全にフロアユースの本格的クラブサウンドと熱いボーカル&ラップ、激しいダンスパフォーマンスは圧巻のひと言。そのステージは、数多あるアイドルグループの中でも唯一無二の迫力を持ち、ほかでは味わえない魅力を放っていると言えるだろう。

 続く月刊PAMのライブでステージに立ったのは、宇都宮1人。実は、ライブ前の座談会やライブ冒頭のミニトークには参加できたものの、船井は喉の不調により歌唱は無理という判断でライブには不参加という形になったのだ。そんなアクシデントの中、1人でステージに立った宇都宮は、1曲目に最新曲の「春の夜に月と泳ぐ」を歌う。たおやかな曲調の中でしっとりと聴かせた歌は、1人の歌い手としての宇都宮のポテンシャルの高さを改めて感じさせてくれた。その後は、「今日は、おやすみホログラムさんのカバー多めです!」というMCでの言葉通り、月刊PAMの音楽プロデューサーでもあるオガワコウイチが手掛けたおやすみホログラムのナンバー「Plan」と「Colors」を続けて披露。4曲目では、「仲良しのスーパーアイドル・頓知気さきなちゃんが生誕祭でカバーしていた曲です」と話し、アニメ「マクロスF」の挿入歌であり、ランカ・リー=中島愛が歌った名曲「星間飛行」を、いつもとは少し違うアイドル的な節回しも交えながらキュートに歌い上げた。キャッチーなメロディに会場が一体になるPAMの定番曲「スマイルスマイルスマイル」を挟み、ラストはおやすみホログラムのカバーにして、月刊PAMのライブでも鉄板曲である「Drifter」と「ニューロマンサー」を熱唱する。「ニューロマンサー」の曲中には、宇都宮がフロアに降りてライブを観ていたFinger Runsのメンバーから小笠原を誘い出し、ステージに戻って一緒にパフォーマンスするシーンもあった。

 こうして、宇都宮未来が1人で歌った月刊PAMのライブは終了した。1人でもしっかりと歌い切った宇都宮のパフォーマンスに、彼女の歌い手としての才能を感じると同時に、そこにいなかったからこそ船井美玖という存在の大きさが際立ったライブでもあった。それぞれがそれぞれの魅力を放ちつつ、2人が1つになってこそ表現しうる世界。当たり前のことではあるが、やはりそれが月刊PAMなのだと、船井の不在によって強く感じたライブだった。

文/大久保和則 写真/シミズソウタロウ

◯月刊PAM Twitter /Instagram

船井美玖(TwitterInstagram)と宇都宮未来(Twitter /Instagram)によるガールズユニット。編集部をコンセプトに2023年7月デビュー。圧倒的な歌唱力を武器としたパフォーマンスに定評がある。
8/11(日)、 1周年ワンマンライブをShibuya eggmanにて開催予定。

◯Finger Runs Twitter 

2022年12月31日にデビューした、小笠原唯、鹿目あき、朝倉みずほ、兎月こむぎ、中谷美月の5人によるアイドルグループ。元気いっぱいのメンバー達と、ビッグビートをベースにした変幻自在の音楽性が魅力。
8/9(金)と9/27(金)、定期主催公演「FREE FRANTIKA」を、新宿MARZにて開催予定。

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